「明治時代のパブリック・アカウンタント像」(『京滋CPA会報』1997年4月号)
2回続けて過去の座談会でお茶を濁したので、そろそろちゃんとした文章を書かなければならないとは思いつつ、今回も過去の文章を紹介することになってしまった。理由は、毎日のように報じられている「政と官の緩み」が想像を超える酷さで、コメントする気にもならないからである。権力の一極集中がもたらしているこの不幸な状況に日本人はいつまで耐えるのだろうか、と自分も日本人の一人なのに他人事のように書くことに一抹の後ろめたさを感じているが、対米戦争の末期に本土決戦に備えて真顔で竹槍の訓練をしていた日本人と延長の根拠が示されないままに緊急事態宣言下の黙食・黙浴生活を甘受する日本人との同質性の整理ができるまでは過去の蓄積を小出しにしなければならないのかと思っている今日この頃である。
「百合野の監査論」の番外として今日紹介するのは、公認会計士に送ったエールの一文である。最後の方に「政治家や官僚に対する世間の目が厳しくなっている今日」という文章が出てくる。全くイヤになる。