菅義偉はやっぱり怖い・・・

いつものように水春の天然温泉に浸かって琵琶湖の夕景を眺めながら、今日と明日のブログのテーマを考えていた。

一番気になっていたのは、政権の崩壊に伴って一刻も早くアフガニスタンから脱出しなければならない日本人と日本に協力したアフガン人を救うために現地に向かった自衛隊機の虚しい行動のこと。日本大使館の職員が誰よりも早く避難してしまった後に自衛隊が行って何ができるというのか。日本大使館がカブールから撤収したというニュースを聞いたとき、よもやし残した邦人保護・関係者保護をしないまま逃げたんじゃあるまいな、と思っていたら、そうだった。この報道を受けて、私は、イギリスに留学していたときに私自身がロンドンの日本総領事館で受けた屈辱的な扱いやイギリスに住んでいた日本人から聞いた「上級国民的行動」を具体的に書いておこうと思った。自分たちは安全だと思っている日本人は多いだろうけれど、コロナに感染しても見捨てられるし、海外にいても見捨てられるのが実態だと・・・今頃書いても「手遅れ」か・・・。

「ワクチンに異物」の問題も、気になっていた。異物が混入したワクチンを打った3日後に死んでも「ワクチンとの関連は不明」だと報道されるのは、真相を究明することが不可能なレベルの奇怪な減少なのか、真相を究明できないレベルまで日本の技術水準が落ちてしまっているのか、それともこの政権の「いつものこと」だが、ありとあらゆる真相を隠蔽・改竄・捏造する一連の犯罪的体質の延長線上にあるものなのか、ニュースで見せつけられているものの実態が見えないもどかしさ。今、コロナの実態はどうなっているんだ!と・・・今頃書いても「手遅れ」か・・・。

「白金高輪硫酸事件」の犯人が「あっという間に」静岡在住だと特定されて沖縄で身柄確保されたニュースは、迷宮入りの案件を多数抱えている日本の警察の捜査能力が高まったことを象徴している喜ぶべき出来事だと手放しで褒めそやすことができるのか、それとも、中国・上海の広場に行けば目にする夥しい数の防犯カメラとは比較するべくもない日本の防犯・街頭カメラの性能の高さをちょっと怖いと感じるべきなのか。デパートの駐車場を出る際に駐車券を機械に再混まなくて済むのは便利だとか、ドライブレコーダーになんでも記録されているのは安心だとか、隕石ですら映り込むほど防犯カメラの性能が良くなったなどと、単純に喜び、そのことに慣れてしまっていいのかと・・・今頃書いても「手遅れ」か・・・。

実は、これら以上にもっと重要な出来事があった。つい昨日まで自民党総裁選挙に名乗りを挙げていた下村博文政調会長が菅義偉に呼ばれて面会し、官邸を去る際の表情と体の傾きを見たら、彼がその後の記者会見で「菅総理から経済政策をお願いすることにはならない」と言われたので「出馬を取りやめた」と語ったこととは裏腹に、日本の民主主義の置かれている際どい状況を見てしまったような気がして、背筋が寒くなった。立候補すれば政調会長を辞職することなど、誰が考えても当たり前のことで、下村博文にも織り込み済みのことだったろう。しかし、菅義偉に面会して引導を渡された際の話題はそんなことではなく、実際には下村博文の「闇の部分」についての実に深刻な問題指摘だったと推測できるのだ。このことを顔に出していた下村博文は、案外正直者なのかもしれない。

どれについて書くべきかと考えているうちに、琵琶湖の夕景が曇り始めたので、帰ることにした。