Sくんからのメール
ゼミの卒業生が850人ともなると、年賀状・暑中見舞い以外に、メールをくれる、電話をくれる、手紙をくれる、会いに来てくれる、といった殊勝な心持ちのOB/OGがいてくれるので、名前を忘れることもなく卒業以来の時間を直ちに埋めてコミュニケーションをとることができる。今日のブログは、そのようなOBからのメールが面白かったので、本人の了解を得てコピペする。
百合野先生
このたびの監事ご就任おめでとうございます。監査業界の重鎮を監事に迎え、学校法人・同志社の明るい明日の曙光が見えたように思います。
正直なところ、小生は浅学にして、そもそも「学校法人の監事」の任務は何ぞやから調べないといけなかったのですが、「監事」はお飾りかと思いきや、近ごろは私大協会が「ガバナンス」を強調する時代なのですね。世情のみる学校法人は、「私物化」とか「形骸化」がキーワードと思われますが、「〔放漫経営による〕私学の倒産も現実味を帯びてきた」という認識から監査能力を強化しようという考え方を業界団体自ら打ち出さざるを得ないというのは何とも言えぬ趣でございます。ともあれ法人としては、ドクター百合野名誉教授の叱咤激励を重く受け止めるということなのでしょう。強力と思しき事務方を駆使して、期待される成果をあげられますようご活躍をお祈りしております。
当方はコロナ禍勃発以来「引きこもり生活」です。幸い、非鉄金属地金は「生活必需品」であり悪疫が蔓延したくらいでは需要が減ったりしないもので、会社経営にはいささかの支障もありません。
4月早々、我が国に根拠不明ながら「非常事態宣言」なるものが発令され、京都府知事が
「まあ、外人さんにおこしやす言いたいんですけど、あのー、いろいろなんですしちょっと遠慮してもらって、そのうちまた御贔屓に・・・」
とか微温的な発言をしては失笑を買うという展開がありました。このところ外人に洛中を席巻されていた京都の住民としては、悪疫に力を借りて当面する夷敵を打ち払ったのですし、これもご先祖様のご加護かと思っていたら、お盆の送り火はなんと「端っこだけ」やという。これに悲憤慷慨した保存会のじいさんが例年薪運びを頼んでいる在京各校のサークルを秘かに訪ね、「端っこだけやとご先祖様に申し訳が立たんっ・・・」とばかりに、ちょっとしたいたずらを仕掛け、取材するテレビ局のインタビューに応じたおばちゃんは
「どうせやったら、16日にしはったらよかったのに・・・」と宣うなど、京都人もなかなかのユーモアぶりであります。
対照的なのが各県知事たち。田舎デパートの御曹司である伊原木岡山県知事は「山陽道のサービスエリアでトラックの運ちゃんの検温しましょ」とか世迷言を口にして、県民から
「気の荒い九州のトラックの運ちゃんに県職員がどつかれたらどないするんや」と叱責され、
「ほな、NEXCO西日本に言うて、インター閉鎖してもらいましょか・・・」
とのたもうてその低能ぶりがあからさまになったが、対岸の徳島県はなんとこれを実行に移し、県民もアホなのか、県外ナンバー車に石を投げた奴まで出るという次第で、いやはや、中世の人々がペスト除けのカラスの仮面をかぶっていたのをバカにできぬ展開となりました。
アホな奴が当選するという意味で定評があった大阪府知事ですが、吉村洋文知事は予想以上の精勤ぶりで男を上げました。しかし、騒動のさなかに実施された東京都知事選挙は他にロクな候補者がいなかったので小池百合子が圧勝、小生はアホらしゅうて投票に行きませんでしたが・・まあ、地方自治の担い手の実態が露呈したという意味では、悪疫の蔓延も悪いことばかりではありません。近い将来、「世直し」が起きる予感がするのは小生だけでしょうか。
我が家ではヨメが教員、長女が帰国して就職、次女は学校が休みでアルバイト三昧・・・という状態で家族全員朝から不在、小生は出社する必要がないので在宅勤務を決め込み、飯炊きと掃除買い物などの家事全般をこなしつつ、合間に内職とうたた寝をするという「主夫」生活です。
仕事の上では、対面のコミュニケーションがないというのも悪いことばかりではなく、普段なら「このバカモノっ・・・」と叱責するような事態が起きても、ワンテンポ置いてじっくりと対応することもでき、それはそれで効果的なのかも知れません。メールやチャットへのレスポンスという観点から、関係各位の対応ぶりに差が出るのも面白い。対応が鈍く横着な奴とはだんだん距離が開くのが手に取るようにわかる、いやー、テレコミュニケーションってこわい・・・。
ちなみに、自分の周りでは「ウェブ会議では顔出しNG」というルールがあり、
「ほな、電話会議と変わらへんな・・・」
というので、容量不足のVPNに見切りをつけて「コーラスライン」に戻る向きもいたりします。なるほど、このところ活躍著しい女子からすれば、ウェブ会議対応でお化粧せんとアカンとかいうのもうざいなぁというのはごもっとも。他の人が説明している間はハウリング対策でマイクを切りますので、「顔出しNG」だと説明の間はガーガー寝ていてもノープロブレム。結局、会議って大して意味がなかったんやなぁとみんな気がつく・・・いやー、テレコミュニケーションってこわい・・・。
次の課題はたぶん、
◆テレワーク用の資料ってどんなんやろ
ということですね。
対面の会議では、対人恐怖気味の課長があがってしまって支離滅裂な説明をするのを防ぐため、資料のセリフは棒読みすればよいようにせよと命じていました。なので、「100kmt」と書かず「十万トン」と書け、67百万円なんぞと書かず6700万円と書け・・・体言止めはよせ、なんなら敬語で書けと指導していましたが、テレワークだと「説明不要」の資料が最高だ。ニコニコ動画みたく、資料を見ながら質疑応答だけチャットでやろうぜ、ミニッツは株主総会の議事録みたくアーティスティックにまとめよう・・・という具合。今でも、必要以上に冗長な資料が多いので、ホンマに役員にリポートしないとならない事象は何かを吟味しようということになりますかね。出席不要の会議から抜けるという意味で、発言なしが2回続くと自らオミットするとか、ルールを作るのも一興です。
コロナ騒動はもう終わったも同然でしょう。少々のことでは死にはせんことが明らかになり、年寄りや病弱者はコロナに感染しようがしまいが、どのみち一定の割合で亡くなります。健康な人は普通に暮らして問題なかろうと思いますね。感染症のあれこれも暇に任せていろいろ調べましたが、まあコロナなんぞは取るに足りないものです。何をそんなにバタバタしているのだと不思議に思いますね。今でも結核で年間2000人死ぬんですよ。秋篠宮妃を総裁にいただく「結核予防会」はますます多忙というのが現実ですし、感染症予防法で国家管理されている感染症は40種類以上、コロナ程度で保健所が多忙になるのは避けたいという当事者各位の立場も首肯できそうで、近いうちに「こんなもんかぁ・・・」という空気感が出てきたら、「コンコンが出たらマスクしましょう」みたいな「おまじない」はみんな忘れてしまうでしょうね。実際、この「身体的拘束」はなかなかうっとうしいもんです。
ということで、近い将来に祝賀会開催の日が来ることを祈念いたしまして、ひとまず近況まで。